高齢者破裂脳動脈瘤に対するコイル塞栓術の検討

Guglielmi detachable coil(以下GDC)を用いた瘤内塞栓術は, 開頭術よりも低侵襲であるため, 高齢者の破裂脳動脈瘤は, 塞栓術の良い適応と考えられている. しかし, 脳動脈瘤の処置が行われても, 術後, 高齢者ゆえに重篤な合併症に陥ることも少なくない. 今回, GDC塞栓術が施行された70歳以上の高齢者破裂脳動脈瘤患者について, 治療成績を検討したので報告する. 対象および方法 1997年9月より2003年11月までに, くも膜下出血発症72時間以内にGDCを用いて瘤内塞栓術を行った70歳以上の破裂脳動脈瘤14例を対象とした. 性別は男性1例, 女性13例, 年齢の内...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 33; no. 1; pp. 45 - 49
Main Authors 岩渕, 聡, 横内, 哲也, 林, 盛人, 富山, 新太, 青木, 和哉, 上田, 守三, 鮫島, 寛次
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 31.01.2005
日本脳卒中の外科学会
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Summary:Guglielmi detachable coil(以下GDC)を用いた瘤内塞栓術は, 開頭術よりも低侵襲であるため, 高齢者の破裂脳動脈瘤は, 塞栓術の良い適応と考えられている. しかし, 脳動脈瘤の処置が行われても, 術後, 高齢者ゆえに重篤な合併症に陥ることも少なくない. 今回, GDC塞栓術が施行された70歳以上の高齢者破裂脳動脈瘤患者について, 治療成績を検討したので報告する. 対象および方法 1997年9月より2003年11月までに, くも膜下出血発症72時間以内にGDCを用いて瘤内塞栓術を行った70歳以上の破裂脳動脈瘤14例を対象とした. 性別は男性1例, 女性13例, 年齢の内訳は70-74歳4例, 75-79歳6例, 80歳以上4例であった. これら14例についての術前Hunt & Kosnik grade, FisherのCT分類, 動脈瘤の部位, CT上の遅発性虚血巣の有無およびGlasgow Outcome Scaleを用いた予後について検討した. また, 今回のシリーズの期間にクリッピング術を行った70歳以上の破裂脳動脈瘤6例と比較した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.33.45