キリ培養苗の低コスト化に関する研究

キリ組織培養の低コスト化のために, 発根・順化に用いるシュートを継代培養シュートの腋芽を伸長させ, また, ピートモス成型品ジフィー9と透明プラスチック容器 (アグリポット) を用いたダイレクトルーティング法を確立した.従来の増殖, 伸長, 発根, 順化に分けて行なった場合, それぞれに30日, 30日, 30日, 50日かかり, 計140日間必要とした.一方, 今回のように腋芽を伸長させ, ダイレクトルーティングを行なうと30日, 70日の計100日間でポット苗ができるので, 40日間が短縮でき, 人件費と消耗品費のコストはおよそ半分になることが示された.注) 最近, キリてんぐ巣病の病原体...

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Published in植物工場学会誌 Vol. 8; no. 2; pp. 72 - 77
Main Author 佐々木, 揚
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生物環境工学会 1996
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ISSN0918-6638
1880-3555
DOI10.2525/jshita.8.72

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Summary:キリ組織培養の低コスト化のために, 発根・順化に用いるシュートを継代培養シュートの腋芽を伸長させ, また, ピートモス成型品ジフィー9と透明プラスチック容器 (アグリポット) を用いたダイレクトルーティング法を確立した.従来の増殖, 伸長, 発根, 順化に分けて行なった場合, それぞれに30日, 30日, 30日, 50日かかり, 計140日間必要とした.一方, 今回のように腋芽を伸長させ, ダイレクトルーティングを行なうと30日, 70日の計100日間でポット苗ができるので, 40日間が短縮でき, 人件費と消耗品費のコストはおよそ半分になることが示された.注) 最近, キリてんぐ巣病の病原体はマイコプラズマ様徴生物から新しくファイトプラズマに分類された.
ISSN:0918-6638
1880-3555
DOI:10.2525/jshita.8.72