マッケンジー法
「はじめに」 1979年にMcKenzie3)が機械的腰痛に対して, 新しいアプローチを用いた診断法と治療法を報告した. この方法は腰痛を治療し, 再発を予防するためのプライマリーケアとして, 今では世界中の臨床の現場で広く用いられている. McKenzieは機械的腰痛患者を, 病歴や姿勢および自動あるいは他動的な腰部運動により, その可動制限の有無や程度から評価を観察し, 正常の状態に回復させることである. 治療法と予後を確定するために, 腰痛患者を3つの疾患に分類した3, 4). 姿勢性腰痛症, 椎間関節性腰痛症, および腰椎椎間板障害である. われわれは1985年から, McKenzie...
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Published in | 日本腰痛学会雑誌 Vol. 11; no. 1; pp. 59 - 63 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腰痛学会
2005
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Subjects | |
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ISSN | 1345-9074 1882-1863 |
DOI | 10.3753/yotsu.11.59 |
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Summary: | 「はじめに」 1979年にMcKenzie3)が機械的腰痛に対して, 新しいアプローチを用いた診断法と治療法を報告した. この方法は腰痛を治療し, 再発を予防するためのプライマリーケアとして, 今では世界中の臨床の現場で広く用いられている. McKenzieは機械的腰痛患者を, 病歴や姿勢および自動あるいは他動的な腰部運動により, その可動制限の有無や程度から評価を観察し, 正常の状態に回復させることである. 治療法と予後を確定するために, 腰痛患者を3つの疾患に分類した3, 4). 姿勢性腰痛症, 椎間関節性腰痛症, および腰椎椎間板障害である. われわれは1985年から, McKenzieの運動療法と姿勢の矯正を行い良好な成績を得ており, 種々報告してきた1, 5~9). 「I. 実際の治療法」 「i. 屈曲運動」 「1)臥位屈曲(図1):背臥位となり, 膝を約90°と股関節を約45°屈曲し, 足をベッド上に平らにつける. 両膝を胸の方へ曲げ, 手で膝をしっかりと握り, 強く圧迫を加え, ついで, 膝をゆるめ, 足をベッド上へ戻す. これを10回繰り返す. 「2)踏み段立位の屈曲(図2):片脚で立ち, もう一方の脚は股関節と膝を約90°屈曲となるように足を台の上に置く. |
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ISSN: | 1345-9074 1882-1863 |
DOI: | 10.3753/yotsu.11.59 |