広帯域超音波を用いた吹付けアスベスト固化剤浸透判定方法に関する研究

アスベストによる健康被害が大きな社会問題となっている中,その飛散防止対策の徹底が喫緊の課題となっている.吹付けアスベストの処理では,表面に薬液(固化剤)を吹き付けたり,内部に薬液を浸透させる「封じ込め」と呼ばれる処理が行われることが多い.封じ込めでは,薬液が隅々まで吹き付けられ,しかも確実に浸透していることが非常に重要であるが,薬液の吹付け・注入を確認する方法は確立されていない.そこで,本研究では,コンクリート内部の探知などでも実績のある広帯域超音波を用いて,薬液が吹付けアスベストの母材(下地材)まで到達しているかを非破壊で確認する方法を提案する.さらに,現場での実験結果から,この方法の効果に...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in土木学会論文集G Vol. 64; no. 3; pp. 231 - 241
Main Authors 中村, 秀明, 平田, 和也, 府内, 洋一, 廣瀬, 正行, 内野, 英宏, 宮本, 文穂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2008
Online AccessGet full text
ISSN1880-6082
DOI10.2208/jscejg.64.231

Cover

More Information
Summary:アスベストによる健康被害が大きな社会問題となっている中,その飛散防止対策の徹底が喫緊の課題となっている.吹付けアスベストの処理では,表面に薬液(固化剤)を吹き付けたり,内部に薬液を浸透させる「封じ込め」と呼ばれる処理が行われることが多い.封じ込めでは,薬液が隅々まで吹き付けられ,しかも確実に浸透していることが非常に重要であるが,薬液の吹付け・注入を確認する方法は確立されていない.そこで,本研究では,コンクリート内部の探知などでも実績のある広帯域超音波を用いて,薬液が吹付けアスベストの母材(下地材)まで到達しているかを非破壊で確認する方法を提案する.さらに,現場での実験結果から,この方法の効果について述べる.
ISSN:1880-6082
DOI:10.2208/jscejg.64.231