歯肉包填剤の研究 第7報・各種歯肉包填剤の液剤が血管透過性におよぼす影響について

• Published in: 日本歯周病学会会誌 Vol. 20; no. 1; pp. 71 - 75
• Main Authors: 横山, 邦生, 伊藤, 真志, 護邦, 忠弘, 三瀬, 博司, 高田, 耕平, 畠山, 善行, 本城, 範典, 船津, 康彦, 山岡, 昭
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 1978; 日本歯周病学会
• ISSN: 0385-0110; 1880-408X
• DOI: 10.2329/perio.20.71

私たちは, すでに各種歯肉包填剤の基礎的評価を行なうための一助として物理化学的性状ならびに生物学的性状など多方面から検索し, それらの結果を逐次報告1, 2, 3, 4, 5, 6, 7)してきた. 今回は, とくに粉末と液剤から成り立つ本邦市販製剤品4種, すなわちユージノール系3種(歯科用サージカルパック「昭和」, ネオダインパック, ペリオドンタルパック)と非ユージノール系1種(セロパック)の各液剤が家兎背部血管へどのような影響を及ぼすかを検討したところ若干の知見を得たので報告する. 実験材料および実験方法 実験に供した剤料として, 粉末と液剤より成るユージノール系3種(歯科用サージカルパック「昭和」, ネオダインパック, ペリオドンタルパック)と非ユージノール系1種(セロパック), 計4種剤料の各液剤のみを用いた. 実験に供した動物は, 体重2.0～2.2kgの雄性家兎4羽である. それぞれ家兎背部皮膚の剃毛を行ない, その部へ上記4種の実験液剤を正確に0.2mlを皮内注入し, 1時間後に1.0％Trypan blue溶液10mg/kgを耳翼静脈より注入した.