腰痛などを伴っているこむら返りに難渋している症例への治療効果─深腓骨神経ブロックによる

腰部の術後母趾痛に対して鎮痛剤や麻薬にも抵抗した例に母趾と第2趾の間で中足骨基底部周辺にトリガーポイント注射を行ったところ,偶然にも著効を得た.この部分が深腓骨神経ブロックとなったわけである.腰痛,下肢痛などを主訴とする腰部変性疾患の患者でこむら返りを伴っている22症例に対し,深腓骨神経ブロックを1∼3回施行した.使用薬剤は1%塩酸メピバカインに,0.5 mgのリン酸デキサメタゾンを加え,計5 mlとし,注射針は25Gか27Gを使用した.高齢者の夜間のこむら返りに対しては,従来より十分な対応はほとんどされていない.下腿や足趾のこむら返りには深腓骨神経ブロックが著明な効果を呈した....

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Bibliographic Details
Published in日本腰痛学会雑誌 Vol. 8; no. 1; pp. 126 - 130
Main Authors 高山, 瑩, 伊藤, 博志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腰痛学会 2002
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ISSN1345-9074
1882-1863
DOI10.3753/yotsu.8.126

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Summary:腰部の術後母趾痛に対して鎮痛剤や麻薬にも抵抗した例に母趾と第2趾の間で中足骨基底部周辺にトリガーポイント注射を行ったところ,偶然にも著効を得た.この部分が深腓骨神経ブロックとなったわけである.腰痛,下肢痛などを主訴とする腰部変性疾患の患者でこむら返りを伴っている22症例に対し,深腓骨神経ブロックを1∼3回施行した.使用薬剤は1%塩酸メピバカインに,0.5 mgのリン酸デキサメタゾンを加え,計5 mlとし,注射針は25Gか27Gを使用した.高齢者の夜間のこむら返りに対しては,従来より十分な対応はほとんどされていない.下腿や足趾のこむら返りには深腓骨神経ブロックが著明な効果を呈した.
ISSN:1345-9074
1882-1863
DOI:10.3753/yotsu.8.126