N-アシルN-アルキル-β-アラニン塩の化粧品への応用

N-アルキル-β-アラニンをアシル化して得られたN-アシルN-アルキル-β-アラニン塩はN-アシル-β-アラニン, N-アシルザルコシネートその他のN-アシルアミノ酸塩にくらべて更に良好な諸性能を示すようになる。とくに界面活性では, 起泡性, 浸透性さらには耐硬水性にけん著な効果がみられる。これらの効果はpH6-7で最高の性能を示すため, 化粧品等への添加剤としても, もっとも適したpHで使用できることになる。 すぐれた界面活性に加えて, 本化合物は皮膚に対する温和な作用をもち, またシャンプへ添加した場合にとくに毛髪の風合いをよくし, コンディショニングを容易にする特長を有するなど, 化粧品...

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Published in日本化粧品技術者連合会会報 Vol. 5; pp. 73 - 80
Main Authors 石井, 睦雄, 渋江, 昭夫, 小松, 信一郎
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本化粧品技術者会 1969
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ISSN1884-412X
DOI10.5107/sccj1963.5.73

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Summary:N-アルキル-β-アラニンをアシル化して得られたN-アシルN-アルキル-β-アラニン塩はN-アシル-β-アラニン, N-アシルザルコシネートその他のN-アシルアミノ酸塩にくらべて更に良好な諸性能を示すようになる。とくに界面活性では, 起泡性, 浸透性さらには耐硬水性にけん著な効果がみられる。これらの効果はpH6-7で最高の性能を示すため, 化粧品等への添加剤としても, もっとも適したpHで使用できることになる。 すぐれた界面活性に加えて, 本化合物は皮膚に対する温和な作用をもち, またシャンプへ添加した場合にとくに毛髪の風合いをよくし, コンディショニングを容易にする特長を有するなど, 化粧品添加剤として好適の性能を備えているものと考えられる。さらに本化合物は原料としてアクリロニトリルを使用するため, 将来さらに安いコストで得られる方向にあり, 将来有望な化粧品添加剤と言えるだろう。
ISSN:1884-412X
DOI:10.5107/sccj1963.5.73