粒別分析による都市人工空間における浮遊粒子状物質の起源解析

本論文は,都市人工空間における浮遊粒子状物質について,試料捕集法の確立,少量の試料の分析結果による起源解析法について検討した結果を報告する。本研究では,労研TR個人サンプラーPS-47N型を用い,30分程度の試料捕集法を確立し,捕集試料をEPMAを用いて,粒別分析し,得られた粒子の組成データに基づいて,クラスター分析を行うことにより起源解析を行う起源解析法を確立した。典型的都市人工空間である地下鉄ホーム,地下鉄駅出入口付近,及びそれらの中間的レベルの3カ所で捕集した試料について起源解析を行い,起源種の同定,外気の影響と密閉性の関連を検討した結果,ホームでは鉄粒子が多く,地下鉄駅出入口付近で捕集...

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Published in環境科学会誌 Vol. 7; no. 1; pp. 53 - 58
Main Authors 冨安, 文武乃進, 杉本, 伸行, 二瓶, 好正, 内山, 俊一, 尾張, 真則, 劉, 国林
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 環境科学会 1994
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ISSN0915-0048
1884-5029
DOI10.11353/sesj1988.7.53

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Summary:本論文は,都市人工空間における浮遊粒子状物質について,試料捕集法の確立,少量の試料の分析結果による起源解析法について検討した結果を報告する。本研究では,労研TR個人サンプラーPS-47N型を用い,30分程度の試料捕集法を確立し,捕集試料をEPMAを用いて,粒別分析し,得られた粒子の組成データに基づいて,クラスター分析を行うことにより起源解析を行う起源解析法を確立した。典型的都市人工空間である地下鉄ホーム,地下鉄駅出入口付近,及びそれらの中間的レベルの3カ所で捕集した試料について起源解析を行い,起源種の同定,外気の影響と密閉性の関連を検討した結果,ホームでは鉄粒子が多く,地下鉄駅出入口付近で捕集した試料では,沿道粒子と似たような起源をもつことが分かった。
ISSN:0915-0048
1884-5029
DOI:10.11353/sesj1988.7.53