冬の寒波で増悪した三叉神経痛に対して温剤への転方が奏功した一症例 プレガバリンと温剤併用の効果について一考察

77歳の男性,プレガバリンと漢方薬の内服によってコントロールされていた三叉神経痛が,冬の寒波によって増悪した。プレガバリンの増量を検討したが,急激な外気温の低下によって増悪した点に注目し,プレガバリンを継続しながら漢方薬を温剤に転方することで,痛みを緩和することができた。温剤として桂枝加苓朮附湯合麻黄附子細辛湯を投与した。経験的に寒証にはプレガバリンが効きにくい印象があり,温める漢方薬を併用することで,より効果的に痛みを緩和させ得る可能性が示唆された。...

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Published in日本東洋医学雑誌 Vol. 71; no. 3; pp. 268 - 271
Main Authors 織部, 和宏, 米満, 亨
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本東洋医学会 2020
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ISSN0287-4857
1882-756X
DOI10.3937/kampomed.71.268

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Summary:77歳の男性,プレガバリンと漢方薬の内服によってコントロールされていた三叉神経痛が,冬の寒波によって増悪した。プレガバリンの増量を検討したが,急激な外気温の低下によって増悪した点に注目し,プレガバリンを継続しながら漢方薬を温剤に転方することで,痛みを緩和することができた。温剤として桂枝加苓朮附湯合麻黄附子細辛湯を投与した。経験的に寒証にはプレガバリンが効きにくい印象があり,温める漢方薬を併用することで,より効果的に痛みを緩和させ得る可能性が示唆された。
ISSN:0287-4857
1882-756X
DOI:10.3937/kampomed.71.268