Word-associationを利用したメディア英語学習 語彙習得の場合
近年、日本人英語学習者を対象とした語彙の習得・語彙指導の提案に関する研究が増えっっあるが、母語とはその特徴が大きく異なる英語の語彙習得は、日本人学習者にとって定着度が低く、大きな課題だと考えられる。一方、現場の教員のための具体的な語彙教材の開発研究に関する報告は、まだ多くはなされていないのが現状である。本稿では、実社会で有効に機能する社会人として、メディアが伝える英語情報を適切に理解し世界情勢を的確に把握する能力を育成するために、経済・社会諸問題の主な情報源であるメディア英語を題材とした語彙習得指導案を提案する。Wolter (1999) は、第2言語学習者は熟練者であっても「統語的関連」に頼...
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Published in | 時事英語学研究 Vol. 2008; no. 47; pp. 55 - 69 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本メディア英語学会
2008
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 2186-1420 2187-0039 |
DOI | 10.11293/jaces1962.2008.47_55 |
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Summary: | 近年、日本人英語学習者を対象とした語彙の習得・語彙指導の提案に関する研究が増えっっあるが、母語とはその特徴が大きく異なる英語の語彙習得は、日本人学習者にとって定着度が低く、大きな課題だと考えられる。一方、現場の教員のための具体的な語彙教材の開発研究に関する報告は、まだ多くはなされていないのが現状である。本稿では、実社会で有効に機能する社会人として、メディアが伝える英語情報を適切に理解し世界情勢を的確に把握する能力を育成するために、経済・社会諸問題の主な情報源であるメディア英語を題材とした語彙習得指導案を提案する。Wolter (1999) は、第2言語学習者は熟練者であっても「統語的関連」に頼った体系を持っことを明らかにしているが、方法論としては尾崎 (2004) が提唱しているように、mind mapとしてライティングやオーラル・コミュニケーションの指導でも取り入れられている方法を語彙習得へ応用するものである。メディア英語を理解するのに不可欠とされる語彙を、ジャンル別のtopic-baseに配置し、idea-bubblesによるmind map形式のタスクを用いることで学習者の語彙のイメージを活性化させ、その認知構造を刺激し、難易度の高い語彙であっても連想 (word-association) を通してそれぞれの語彙を互いに関連づけることにより、無理なく定着を図ろうとするものである。 |
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ISSN: | 2186-1420 2187-0039 |
DOI: | 10.11293/jaces1962.2008.47_55 |