ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる高密度ポリエチレンの分子量分布の測定

高温GPC装置,充てん剤(ポリスチレンゲル)を試作し,市販高密度ポリエチレンの分子量分布を測定した. 検量線作成法として,(1)分別物を用いる方法,(2)ホールポリーを用いる方法,(3)ユニバーサルな検量線を利用する方法の3種の方法について,これらの妥当性につき検討した. いずれの場合にも良好な一致を得た. 特に(3)法については,測定の比較的簡単な[η]と,流出容量との関係を求め,この関係とユニバーサルな検量線を組み合わせて,検量線を作成する方法を試みた. この検量線を用い,各種市販の高密度ポリエチレンの分子量分布を測定したところ,従来のカラム分別法と,分子量分布も,平均分子量もかなり一致し...

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Published in分析化学 Vol. 19; no. 11; pp. 1471 - 1475
Main Authors 中村, 茂, 石黒, 進, 長沢, 光雄, 橋本, 忠義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.11.1970
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Summary:高温GPC装置,充てん剤(ポリスチレンゲル)を試作し,市販高密度ポリエチレンの分子量分布を測定した. 検量線作成法として,(1)分別物を用いる方法,(2)ホールポリーを用いる方法,(3)ユニバーサルな検量線を利用する方法の3種の方法について,これらの妥当性につき検討した. いずれの場合にも良好な一致を得た. 特に(3)法については,測定の比較的簡単な[η]と,流出容量との関係を求め,この関係とユニバーサルな検量線を組み合わせて,検量線を作成する方法を試みた. この検量線を用い,各種市販の高密度ポリエチレンの分子量分布を測定したところ,従来のカラム分別法と,分子量分布も,平均分子量もかなり一致した結果を得た. また,これら市販のポリエチレン試料が分子量分布としては,対数正規分布型をとっていることが推定された.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.19.1471