クリエイティブ産業における TV番組制作者の第一次創作活動の創造プロセスモデル pro-cに着目して

クリエイティブ産業では、個人の第一次創作活動の創造性が重要とされる。本稿は、多生産が求められる実践での文化的・娯楽的作品の製造過程を対象に、pro-cレベルの創造を発揮する映像制作者の第一次創作活動の創造性についての事例研究である。調査対象者はTV番組制作者たちである。pro-cとはプロの専門知識を身につけ、クリエイティブ分野で発展的かつ努力的な進歩をした人が持つ発想レベルである。対象者に回顧的インタビューを行い、経験知を半構造化面接にて集める。取得データはテキストマイニングにて分析を行い創造性が発揮される特徴を抽出する。結果、共通の特徴は過去の感情体験、TV番組制作のための要素の探索、思考・...

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Published in日本創造学会論文誌 Vol. 26; pp. 74 - 97
Main Author 竹内, 宏文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本創造学会 2023
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ISSN1349-2454
2433-4588
DOI10.24578/japancreativity.26.0_74

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Summary:クリエイティブ産業では、個人の第一次創作活動の創造性が重要とされる。本稿は、多生産が求められる実践での文化的・娯楽的作品の製造過程を対象に、pro-cレベルの創造を発揮する映像制作者の第一次創作活動の創造性についての事例研究である。調査対象者はTV番組制作者たちである。pro-cとはプロの専門知識を身につけ、クリエイティブ分野で発展的かつ努力的な進歩をした人が持つ発想レベルである。対象者に回顧的インタビューを行い、経験知を半構造化面接にて集める。取得データはテキストマイニングにて分析を行い創造性が発揮される特徴を抽出する。結果、共通の特徴は過去の感情体験、TV番組制作のための要素の探索、思考・実験を繰り返すリサーチによる意味づけ、コアコンセプトへ到達、確信、そして体験へと循環する創造プロセスとなっている。最後にクリエイティブ産業におけるpro-cレベルをもつ映像制作者の第一次創作活動の創造プロセスモデルを提示する。
ISSN:1349-2454
2433-4588
DOI:10.24578/japancreativity.26.0_74