看護学生の臨地実習における家族についての学び 教育課程別の特徴
本研究の目的は、教育課程別看護学生の臨地実習における家族の学びの特徴を明らかにし、家族看護における教授方法について検討することである。対象者は、A県内の7校の看護師養成校の学生274人であった。方法は、臨地実習終了後に、家族の学びで印象に残っていることについて無記名自記式質問紙調査を行った。学びの自由記述の分析は、3年課程、2年課程の2群についてテキストマイニングで分析した。結果、3年課程の学びは「家族」と「患者」を中心に、その周辺に「支え」や「看護」「つながる」「受け持つ」の単語が位置付けられ、2年課程の学びは「家族」の周辺には「支え」や「看護」「疾患」「入院」が位置付けられ、「患者」の周辺...
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Published in | 日本ヒューマンケア科学会誌 Vol. 12; no. 2; pp. 35 - 44 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本ヒューマンケア科学学会
2019
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1882-6962 2436-0309 |
DOI | 10.50922/jjahcs.12.2_35 |
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Summary: | 本研究の目的は、教育課程別看護学生の臨地実習における家族の学びの特徴を明らかにし、家族看護における教授方法について検討することである。対象者は、A県内の7校の看護師養成校の学生274人であった。方法は、臨地実習終了後に、家族の学びで印象に残っていることについて無記名自記式質問紙調査を行った。学びの自由記述の分析は、3年課程、2年課程の2群についてテキストマイニングで分析した。結果、3年課程の学びは「家族」と「患者」を中心に、その周辺に「支え」や「看護」「つながる」「受け持つ」の単語が位置付けられ、2年課程の学びは「家族」の周辺には「支え」や「看護」「疾患」「入院」が位置付けられ、「患者」の周辺には、「支える」「闘病」「余儀ない」という単語が位置付けられていた。特徴的な単語として、3年課程は「一人」「頼れる」「心強い」などがあげられ、2年課程は「自分自身」「余儀ない」「協力」が挙げられた。家族看護の教授法への提案として、これまでの教育に加え、3年課程では家族のセルフケア力を最大限に引き出せるような看護介入に関する教育、2年課程では家族と患者をシステムとしてとらえられるような教育が必要と考える。さらに臨地実習を通して、患者の家族の看護を考えることが患者の看護につながることを経験できるよう教育する必要があると考える。 |
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ISSN: | 1882-6962 2436-0309 |
DOI: | 10.50922/jjahcs.12.2_35 |