気管切開人工呼吸中の急性中耳炎の発生頻度に及ぼす短時間腹臥位の効果 予備的介入試験

気管切開人工呼吸中の神経疾患患者6例で,短時間腹臥位(1日1回,30~45分)を約3年間連日施行し,腹臥位を施行しない6例と1対1の比で,急性中耳炎の発生の有無を比較した(予備的介入試験).急性中耳炎は腹臥位患者の1人で2回,腹臥位を行わなかった患者の4人で延べ7回発生し,腹臥位が急性中耳炎の発生を有意に減らした(p=0.046).急性中耳炎は気管切開下人工呼吸中にしばしばみられる合併症であるが,腹臥位による口腔や鼻咽頭の即効的なドレナージ効果はケアに利用できるかもしれない....

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Published in日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 Vol. 23; no. 1; pp. 78 - 81
Main Authors 村田, 博昭, 櫻井, 賀奈恵, 棚橋, 保, 早野, 順一郎, 川村, 孝, 田中, 信彦, 奥田, 艶子, 中田, 誠一, 安間, 文彦, 久留, 聡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 30.04.2013
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ISSN1881-7319
2189-4760
DOI10.15032/jsrcr.23.1_78

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Summary:気管切開人工呼吸中の神経疾患患者6例で,短時間腹臥位(1日1回,30~45分)を約3年間連日施行し,腹臥位を施行しない6例と1対1の比で,急性中耳炎の発生の有無を比較した(予備的介入試験).急性中耳炎は腹臥位患者の1人で2回,腹臥位を行わなかった患者の4人で延べ7回発生し,腹臥位が急性中耳炎の発生を有意に減らした(p=0.046).急性中耳炎は気管切開下人工呼吸中にしばしばみられる合併症であるが,腹臥位による口腔や鼻咽頭の即効的なドレナージ効果はケアに利用できるかもしれない.
ISSN:1881-7319
2189-4760
DOI:10.15032/jsrcr.23.1_78