電気化学マイクロバランス法による電解重合ポリピロール膜におけるイオンの動的挙動のin situ解析
界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウムをドーパントとする電解重合ポリピロール膜電極を作製し,in situ電気化学マイクロバランス法を用いて膜の酸化・還元反応に伴うイオンの動的挙動を解析した.解析の結果,膜は酸化・還元反応に伴って従来知られている陰イオン交換能のみならず,陽イオン交換能も持つことが観察された.短い測定時間ではNa+イオンのドーピング・脱ドーピング反応が観察され,長い測定の時間ではNa+イオンとドデシル硫酸イオンの両方のドーピング・脱ドーピング反応が観察された.ドデシル硫酸ナトリウムがミセルを形成している濃度(臨界ミセル濃度以上)の溶液から重合した膜は,陰イオンのドープ率が0.7...
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Published in | 分析化学 Vol. 40; no. 11; pp. 835 - 841 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本分析化学会
05.11.1991
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Summary: | 界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウムをドーパントとする電解重合ポリピロール膜電極を作製し,in situ電気化学マイクロバランス法を用いて膜の酸化・還元反応に伴うイオンの動的挙動を解析した.解析の結果,膜は酸化・還元反応に伴って従来知られている陰イオン交換能のみならず,陽イオン交換能も持つことが観察された.短い測定時間ではNa+イオンのドーピング・脱ドーピング反応が観察され,長い測定の時間ではNa+イオンとドデシル硫酸イオンの両方のドーピング・脱ドーピング反応が観察された.ドデシル硫酸ナトリウムがミセルを形成している濃度(臨界ミセル濃度以上)の溶液から重合した膜は,陰イオンのドープ率が0.70となり,通常の場合(0.25)に比べ高い値をとることが分かった. |
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ISSN: | 0525-1931 |
DOI: | 10.2116/bunsekikagaku.40.11_835 |