クラウンエーテル錯陽イオンの水/ニトロベンゼン間分配平衡のイオン移動ポーラログラフィーによる研究

Li+,Na+及びK +の水/ニトロベンゼン(w/NB)界面移動の15-クラウン-5誘導体(L)による促進効果をイオン移動ポーラログラフィーを用いて研究した.半波電位の金属イオン濃度依存性より,25℃,NB相中におけるML+錯体の安定度定数(βNB1/M-1)を算出した.得られたβNB1と,18-クラウン-6誘導体のβNB1,Lの分配定数,ML+のβw1などの報告値をもとに,w/NB系におけるML+の分配定数を求め,これら錯陽イオンの溶存状態を推定した.又,イオン移動過程M+(水相)+L(NB相)〓ML+(NB相)の平衡定数を求め,干渉イオンに対するNa+の電位選択係数を見積もった....

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Published in分析化学 Vol. 40; no. 11; pp. 779 - 784
Main Authors 武田, 裕行, 松田, 博明, 工藤, 義広
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.11.1991
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.40.11_779

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Summary:Li+,Na+及びK +の水/ニトロベンゼン(w/NB)界面移動の15-クラウン-5誘導体(L)による促進効果をイオン移動ポーラログラフィーを用いて研究した.半波電位の金属イオン濃度依存性より,25℃,NB相中におけるML+錯体の安定度定数(βNB1/M-1)を算出した.得られたβNB1と,18-クラウン-6誘導体のβNB1,Lの分配定数,ML+のβw1などの報告値をもとに,w/NB系におけるML+の分配定数を求め,これら錯陽イオンの溶存状態を推定した.又,イオン移動過程M+(水相)+L(NB相)〓ML+(NB相)の平衡定数を求め,干渉イオンに対するNa+の電位選択係数を見積もった.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.40.11_779