ガスクロマトグラフィーによる飽和及びα-不飽和脂肪族アルデヒド類の定量

環境水中のμg/lレベルの炭素数4の飽和及びα-不飽和脂肪族アルデヒド類の分離定量法を検討した.精製と濃縮のため試料を蒸留した後,O-ペンタフルオロベンジルヒドロキシルアミンと反応させ,生成した揮発性誘導体を溶融シリカキャピラリーカラムを用いた熱イオン化検出器付きガスクロマトグラフで測定し,ブチルアルデヒド,イソブチルアルデヒド,メタクロレイン及びクロトンアルデヒドを高感度で,選択的に定量することができた.これらのアルデヒド類の純水からの回収率は77~112%,繰り返しの相対標準偏差は2.6~9.7%(n=4)であった.又,海水及び河川水からの回収率はそれぞれ90~96%及び86~94%であっ...

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Published in分析化学 Vol. 37; no. 10; pp. 519 - 523
Main Authors 花田, 喜文, 内村, 豊, 石川, 精一, 末田, 新太郎, 馬場, 謙三, 城戸, 浩三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 1988
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.37.10_519

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Summary:環境水中のμg/lレベルの炭素数4の飽和及びα-不飽和脂肪族アルデヒド類の分離定量法を検討した.精製と濃縮のため試料を蒸留した後,O-ペンタフルオロベンジルヒドロキシルアミンと反応させ,生成した揮発性誘導体を溶融シリカキャピラリーカラムを用いた熱イオン化検出器付きガスクロマトグラフで測定し,ブチルアルデヒド,イソブチルアルデヒド,メタクロレイン及びクロトンアルデヒドを高感度で,選択的に定量することができた.これらのアルデヒド類の純水からの回収率は77~112%,繰り返しの相対標準偏差は2.6~9.7%(n=4)であった.又,海水及び河川水からの回収率はそれぞれ90~96%及び86~94%であった.検出限界は,試料水500mlの場合,0.6~0.9μg/lであった.検出された化合物についてはGC/MSによる同定も検討した.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.37.10_519