小児服薬指導における薬剤と飲料・食品の飲みやすさに関する検討及び一覧表の作成 薬剤と飲料等の飲みやすさに関する検討

要旨:小児の服薬において,内服薬の味や口当たりは大きな影響をあたえる.基本的に水での内服になるが,内服困難時に水以外の飲料や食品に混ぜて内服する場合も少なくない.服薬指導時,薬剤と飲料・食品の飲みやすさに関して,保護者から問い合わせを受ける機会がある.そこで,当院採用の小児へ処方機会の多い薬剤と飲料・食品との飲みやすさについて官能試験を実施し,一覧表を作成した.対象薬剤は抗菌薬(ドライシロップ剤1種類,細粒剤4種類),解熱鎮痛薬(細粒剤)1種類,副腎皮質ステロイド薬(錠剤を粉砕)1種類とした.試験は,実際に内服すると仮定して飲みやすさを点数化し,平均値を薬剤の飲料・食品に対する飲みやすさの指標...

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Published in在宅薬学 Vol. 9; no. 1; pp. 28 - 35
Main Authors 山本, 梢, 徳丸, 章佳, 長ヶ原, 琢磨, 岸本, 真
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本在宅薬学会 2022
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Summary:要旨:小児の服薬において,内服薬の味や口当たりは大きな影響をあたえる.基本的に水での内服になるが,内服困難時に水以外の飲料や食品に混ぜて内服する場合も少なくない.服薬指導時,薬剤と飲料・食品の飲みやすさに関して,保護者から問い合わせを受ける機会がある.そこで,当院採用の小児へ処方機会の多い薬剤と飲料・食品との飲みやすさについて官能試験を実施し,一覧表を作成した.対象薬剤は抗菌薬(ドライシロップ剤1種類,細粒剤4種類),解熱鎮痛薬(細粒剤)1種類,副腎皮質ステロイド薬(錠剤を粉砕)1種類とした.試験は,実際に内服すると仮定して飲みやすさを点数化し,平均値を薬剤の飲料・食品に対する飲みやすさの指標とした.官能試験の結果,クラリスロマイシンは水が,ジスロマック,ワイドシリン,カルボシステイン,トスフロキサシン,カロナール,トミロン,プレドニゾロンではチョコアイスまたはイチゴジャムが飲みやすい組み合わせとなった.今回の試験を通して,飲料・食品の中には,薬剤とともに内服することで大きく味が変わる組み合わせがあった.今回の一覧表は服薬指導の際の標準的なツールになると考えられる.
ISSN:2188-658X
2434-5288
DOI:10.32228/jjcmps.2022.0033