直腸癌術後局所再発の画像診断 とくにMRIによる検討
1982年より1989年までの直腸癌治癒切除160例に対し,組織学的進行度を参考にしてfollow upプロトコールを作製し,理学的所見や腫瘍マーカーの測定の他に種々の画像診断を加えて局所再発の早期発見に努めた,follow upしえた症例のうち25例に局所再発が認められた.群別再発率はA群(lowrisk)が0%,B群(intermedeate risk)が11.3%,C群(high risk)が23.2%とC群の再発率が高率であった.局所再発の初回診断法は括約筋温存群ではEUS,内視鏡検査によるものが多く,確定診断は内視鏡下生検によって行われたものが14例中10例と最も多かった.直腸切断群...
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Published in | 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 44; no. 1; pp. 30 - 37 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
日本大腸肛門病学会
1991
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Subjects | |
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Summary: | 1982年より1989年までの直腸癌治癒切除160例に対し,組織学的進行度を参考にしてfollow upプロトコールを作製し,理学的所見や腫瘍マーカーの測定の他に種々の画像診断を加えて局所再発の早期発見に努めた,follow upしえた症例のうち25例に局所再発が認められた.群別再発率はA群(lowrisk)が0%,B群(intermedeate risk)が11.3%,C群(high risk)が23.2%とC群の再発率が高率であった.局所再発の初回診断法は括約筋温存群ではEUS,内視鏡検査によるものが多く,確定診断は内視鏡下生検によって行われたものが14例中10例と最も多かった.直腸切断群では初回診断はMRI,CTによって行われたものが多く,組織学的確診は11例中8例がCT下生検によって行われた。各種画像診断の特徴では,とくにMRI緩和時間により局所再発巣と術後瘢痕組織の鑑別の可能性が示唆された.これらの検討より,直腸癌術後症例に対してはCT,USなどの画像診断を加えた定期的スクリーニングを行い,疑診例にはMRIによる精査を行ったのちにCT下生検による確定診断を行うのが最も良い方法と考えられた. |
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ISSN: | 0047-1801 1882-9619 |
DOI: | 10.3862/jcoloproctology.44.30 |