アリザリンコンプレクソン迅速光度法及びイオンクロマトグラフィーによるセッコウ中のフッ素の定量

セッコウ中のフッ素を簡便に定量するため,アリザリンコンプレクソン(ALC)迅速光度法及びイオンクロマトグラフィー(IC)による方法について検討した.試料は希塩酸で直接分解し,試料溶液を水酸化ナトリウム溶液により中和した後,コハク酸-ヘキサミン緩衝溶液を用いるランタン-ALC迅速光度法により測定した.又ICでは試料溶液を水で希釈し銀カラムで処理した後,測定した.両法においてセッコウ中のフッ素が簡便に定量でき,ICでは硫酸イオン(SO42-)も短時間に分離され,セッコウの品質の検査項目である三酸化硫黄も同時定量できた.分析精度及び添加回収率も良好であり,JIS法に比較して分析時間が短縮され,実用分...

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Published in分析化学 Vol. 43; no. 3; pp. 241 - 246
Main Authors 中山, 憲子, 町長, 治, 青山, 芳夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.03.1994
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Summary:セッコウ中のフッ素を簡便に定量するため,アリザリンコンプレクソン(ALC)迅速光度法及びイオンクロマトグラフィー(IC)による方法について検討した.試料は希塩酸で直接分解し,試料溶液を水酸化ナトリウム溶液により中和した後,コハク酸-ヘキサミン緩衝溶液を用いるランタン-ALC迅速光度法により測定した.又ICでは試料溶液を水で希釈し銀カラムで処理した後,測定した.両法においてセッコウ中のフッ素が簡便に定量でき,ICでは硫酸イオン(SO42-)も短時間に分離され,セッコウの品質の検査項目である三酸化硫黄も同時定量できた.分析精度及び添加回収率も良好であり,JIS法に比較して分析時間が短縮され,実用分析として十分適用できるものと思われる.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.43.241