単色化X線源を用いるエネルギー分散型蛍光X線による微量リン,硫黄,塩素,臭素及びヨウ素の迅速定量

分光結晶により単色化したX線源を用いるエネルギー分散型蛍光X線分析法を,リン,硫黄,塩素,臭素及びヨウ素の直接迅速定量に応用した.単色化X線源を用いることにより,検出下限として,リン,硫黄,塩素(Cr-Kα:5.41),臭素(Mo-Kα:17.44)及びヨウ素(W-連続線:40keV)において,それぞれ4.6,1.7,0.7,0.09及び0.51μgg-1が得られた.再現性も相対標準偏差0.9~1.3%と良好であった.石油標準試料中の硫黄の定量に応用した結果,保証値と良い一致を示した.又,海水中の臭素,かん水中の臭素及びヨウ素の定量に応用したところ,分析値はイオンクロマトグラフ法と良い一致を示...

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Published in分析化学 Vol. 47; no. 3; pp. 157 - 161
Main Authors 脇阪, 達司, 森田, 尚喜, 平林, 忠, 中原, 武利
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.03.1998
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Summary:分光結晶により単色化したX線源を用いるエネルギー分散型蛍光X線分析法を,リン,硫黄,塩素,臭素及びヨウ素の直接迅速定量に応用した.単色化X線源を用いることにより,検出下限として,リン,硫黄,塩素(Cr-Kα:5.41),臭素(Mo-Kα:17.44)及びヨウ素(W-連続線:40keV)において,それぞれ4.6,1.7,0.7,0.09及び0.51μgg-1が得られた.再現性も相対標準偏差0.9~1.3%と良好であった.石油標準試料中の硫黄の定量に応用した結果,保証値と良い一致を示した.又,海水中の臭素,かん水中の臭素及びヨウ素の定量に応用したところ,分析値はイオンクロマトグラフ法と良い一致を示した.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.47.157