炭酸リチウム-ホウ酸系融解-黒鉛炉原子吸光法による標準ケイ酸塩岩石中の銅の定量

ケイ酸塩岩石試料中の銅を黒鉛炉AASにより定量する方法を考案した.粉末試料を炭酸リチウム-ホウ酸(1:1)混合物で融解し,融成物を1M塩酸溶液とした後,その一部を黒鉛炉に注入,324.7nmの吸収を測定し銅を定量する.検量線は,銅標準溶液に,試料溶液と同濃度の融剤と塩酸を共存させて作成する.米国地質調査所並びに工業技術院地質調査所の計15種の標準ケイ酸塩岩石試料の分析結果は推奨値と良く一致した.相対標準偏差(n=3~5)は,超苦鉄質岩についての15~28%を除き10%以下(平均4.1%)である....

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Published in分析化学 Vol. 35; no. 9; pp. T86 - T89
Main Authors 黒田, 六郎, 竹川, 文靖, 小熊, 幸一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.09.1986
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Summary:ケイ酸塩岩石試料中の銅を黒鉛炉AASにより定量する方法を考案した.粉末試料を炭酸リチウム-ホウ酸(1:1)混合物で融解し,融成物を1M塩酸溶液とした後,その一部を黒鉛炉に注入,324.7nmの吸収を測定し銅を定量する.検量線は,銅標準溶液に,試料溶液と同濃度の融剤と塩酸を共存させて作成する.米国地質調査所並びに工業技術院地質調査所の計15種の標準ケイ酸塩岩石試料の分析結果は推奨値と良く一致した.相対標準偏差(n=3~5)は,超苦鉄質岩についての15~28%を除き10%以下(平均4.1%)である.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.35.9_T86