下顎骨辺縁切除 (口内法) における歯科用切除バーの有用性

下歯肉癌に対する口内法による下顎骨辺縁切除の際, 残存歯があった場合, 側方の小臼歯~大臼歯付近では, 刃の入る方向や角度が下口唇, 残存歯に制限される. このため健常歯やその歯根, 下顎管などを保存しつつ, 計画どおりに骨切りを行うことは容易ではない. そのような症例に当科では歯科用の切除バーを使用している. このバーの刃はドリル状で, ヘッドが小さく, 骨を穿通させることはもちろん, 長軸に平行に動かすことによりブレードの側方での骨切断も可能で, 切除方向の自由度に優れる. そのため, 頬粘膜, 歯肉間のような狭い口腔内での自在な骨切除に有用である....

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Bibliographic Details
Published in口腔・咽頭科 Vol. 22; no. 2; pp. 211 - 214
Main Authors 鬼塚, 哲郎, 飯田, 善幸, 浅野, 理恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔・咽頭科学会 10.06.2009
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ISSN0917-5105
1884-4316
DOI10.14821/stomatopharyngology.22.211

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Summary:下歯肉癌に対する口内法による下顎骨辺縁切除の際, 残存歯があった場合, 側方の小臼歯~大臼歯付近では, 刃の入る方向や角度が下口唇, 残存歯に制限される. このため健常歯やその歯根, 下顎管などを保存しつつ, 計画どおりに骨切りを行うことは容易ではない. そのような症例に当科では歯科用の切除バーを使用している. このバーの刃はドリル状で, ヘッドが小さく, 骨を穿通させることはもちろん, 長軸に平行に動かすことによりブレードの側方での骨切断も可能で, 切除方向の自由度に優れる. そのため, 頬粘膜, 歯肉間のような狭い口腔内での自在な骨切除に有用である.
ISSN:0917-5105
1884-4316
DOI:10.14821/stomatopharyngology.22.211