客観的臨床能力試験 (OSCE) における4方向カメラビデオシステム使用の評価

客観的臨床能力試験 (OSCE) の評価者の負担を軽減し, 評価の標準化を進める1つの方法として, 学生の受験の様子を4方向から録画・録音するシステムを提案し, その有用性について評価した. 本システムは受験者の手技を4方向の画像として同時に同一画面で録画・録音するシステムであり, 受験者の評価は, 録画テープを用いて後日評価者の都合に合わせて行えることを特徴としている. 2つのワークショップにおいて試行を行い, 参加者の評価を得た. 参加者に行ったアンケート結果では, 共用試験レベルの試験においては80%以上が肯定的な判断をした. また, 70%以上が学生への教育効果が高まると評価していた....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in医学教育 Vol. 33; no. 4; pp. 253 - 260
Main Authors 高橋, 優三, 鈴木, 康之, 藤崎, 和彦, 丹羽, 雅之, 中村, 浩幸, 鷲野, 嘉映
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医学教育学会 25.08.2002
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0386-9644
2185-0453
DOI10.11307/mededjapan1970.33.253

Cover

More Information
Summary:客観的臨床能力試験 (OSCE) の評価者の負担を軽減し, 評価の標準化を進める1つの方法として, 学生の受験の様子を4方向から録画・録音するシステムを提案し, その有用性について評価した. 本システムは受験者の手技を4方向の画像として同時に同一画面で録画・録音するシステムであり, 受験者の評価は, 録画テープを用いて後日評価者の都合に合わせて行えることを特徴としている. 2つのワークショップにおいて試行を行い, 参加者の評価を得た. 参加者に行ったアンケート結果では, 共用試験レベルの試験においては80%以上が肯定的な判断をした. また, 70%以上が学生への教育効果が高まると評価していた. 本格導入については慎重な意見もあったが, OSCEの導入を容易にし, さらに評価者の能力の標準化が図れるOSCEの一形態として使用可能であると考えられる.
ISSN:0386-9644
2185-0453
DOI:10.11307/mededjapan1970.33.253