床面動揺に対する失調症患者の姿勢保持能力の傾向

ホースバックライディングマシーンを使用して床面動揺に対する失調症患者の姿勢保持能力の傾向を検索した. 対象は失調症患者10名, 健常者5名である. 結果は以下の通りである. 1)失調症患者は回旋, 上下, 水平, 傾斜の要素順に姿勢保持の低下が見られ, 特に前後傾斜時に最も低下が大きかった. 2)失調症患者の立位, 膝立ち位, 椅坐位などの姿勢変化時での姿勢保持は, 極く一部を除き, 上記と同様の回旋, 上下, 水平, 傾斜順に姿勢保持の低下が見られた. 3)小脳性失調症においても動的な状態では, 視覚的代償が存在し, 安定性に大きく関与している....

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Published in理学療法学 Vol. 16; no. 2; pp. 85 - 89
Main Authors 後藤充孝, 木村哲彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士協会 10.03.1989
日本理学療法士学会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.kj00003125881

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Summary:ホースバックライディングマシーンを使用して床面動揺に対する失調症患者の姿勢保持能力の傾向を検索した. 対象は失調症患者10名, 健常者5名である. 結果は以下の通りである. 1)失調症患者は回旋, 上下, 水平, 傾斜の要素順に姿勢保持の低下が見られ, 特に前後傾斜時に最も低下が大きかった. 2)失調症患者の立位, 膝立ち位, 椅坐位などの姿勢変化時での姿勢保持は, 極く一部を除き, 上記と同様の回旋, 上下, 水平, 傾斜順に姿勢保持の低下が見られた. 3)小脳性失調症においても動的な状態では, 視覚的代償が存在し, 安定性に大きく関与している.
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.kj00003125881