学業成績と学習動機・学内学習時間・教員の関わり方の関係について

「要旨」 理学療法士を養成する3年制A短期大学と4年制B大学において, 毎年度末に1年生・2年生を対象に基礎医学科目の合同模試を実施し, 学習成果を確認している. そこでは, 高校偏差値が有意に高いB大学の学生よりも高校偏差値が有意に低いA短期大学の学生の方が良い成果が得られている. 本研究ではA短期大学とB大学の学生214名の模試成績を「学習動機2要因モデル」での学習動機タイプとの関係から探索し, また学内学習時間や教員の学生との関わりという観点から検証した. 結果, 模試成績と学生個々の「学習動機タイプ」の間には, 短期大学・大学ともに関連性が確認できなかった. 模試成績と「学習内容の重要...

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Published in大和大学研究紀要 保健医療学部編 Vol. 4; pp. 7 - 13
Main Authors 成田亜希, 阿曽絵巳, 高橋裕二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 大和大学 15.03.2018
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ISSN2432-5597

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Summary:「要旨」 理学療法士を養成する3年制A短期大学と4年制B大学において, 毎年度末に1年生・2年生を対象に基礎医学科目の合同模試を実施し, 学習成果を確認している. そこでは, 高校偏差値が有意に高いB大学の学生よりも高校偏差値が有意に低いA短期大学の学生の方が良い成果が得られている. 本研究ではA短期大学とB大学の学生214名の模試成績を「学習動機2要因モデル」での学習動機タイプとの関係から探索し, また学内学習時間や教員の学生との関わりという観点から検証した. 結果, 模試成績と学生個々の「学習動機タイプ」の間には, 短期大学・大学ともに関連性が確認できなかった. 模試成績と「学習内容の重要性タイプ」の間では, 短期大学・大学, 1・2年生ともに内容関与的動機群の成績が良い傾向を示した. 短期大学と大学の学習環境の違いは, 基礎医学科目に対する学内学習時間の差, 教員の関わり方にあった.
ISSN:2432-5597