オストメイトと家族のレジリエンスの因子構造とレジリエンスに影響する要因

「要旨」本研究の目的は, オストメイトおよび家族の困難を乗り越えるプロセスに機能する力(レジリエンス)の因子構造, 及びレジリエンスに影響する要因を明らかにすることである. オストメイトと家族を対象に郵送法による質問紙調査を行った. 回答のあったオストメイト164名, 家族104名を分析対象とし, レジリエンス項目について因子分析を行った結果, オストメイトのレジリエンスが4因子, 家族のレジリエンスが3因子で構成された. オストメイトは, 家族の『問題解決力』, 『支援認知力』, 『前進的思考力』のうち『支援認知力』が『家族・社会支援認知力』と『医療者支援認知力』の別因子で抽出された. 信頼...

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Published in武庫川女子大学看護学ジャーナル Vol. 2; pp. 53 - 63
Main Authors 前田由紀, 新田紀枝, 佐竹陽子, 高島遊子, 田中寿江, 谷口千夏, 石澤美保子, 石井京子, 藤原千惠子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 武庫川女子大学看護学部 01.03.2017
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ISSN2424-0303

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Summary:「要旨」本研究の目的は, オストメイトおよび家族の困難を乗り越えるプロセスに機能する力(レジリエンス)の因子構造, 及びレジリエンスに影響する要因を明らかにすることである. オストメイトと家族を対象に郵送法による質問紙調査を行った. 回答のあったオストメイト164名, 家族104名を分析対象とし, レジリエンス項目について因子分析を行った結果, オストメイトのレジリエンスが4因子, 家族のレジリエンスが3因子で構成された. オストメイトは, 家族の『問題解決力』, 『支援認知力』, 『前進的思考力』のうち『支援認知力』が『家族・社会支援認知力』と『医療者支援認知力』の別因子で抽出された. 信頼性, 妥当性の検討を行い, 尺度として使用できることを確認した. 重回帰分析の結果, オストメイトのレジリエンスはストーマ管理を自分で行っていること, 家族のレジリエンスはオストメイトにかかわっていることが影響していると考えられた.
ISSN:2424-0303