難聴高齢者へのコミュニケーション方法に関する研究の現状

「要旨」医療従事者と難聴高齢者との音声言語的コミュニケーションを可能にするためにどのような方法があるか把握することを目的に文献検索を行った. その結果, 人工内耳, 人工中耳, 補聴器の装着, スピーカーの使用, 聴覚リハビリテーションの実施による聴覚補償により, 高齢者側の聞こえに関する環境を整えることをしていた. さらに, 聴覚を評価し, コミュニケーションの工夫をして聴覚の低下 を補っていた. しかし, 聴覚を簡便的に評価する方法や, 聴覚に合わせたコミュニケーションの工夫は, 研究されている数が少なかった. さらに, コミュニケーションの工夫に関して, 意思確認の場面で, 難聴高齢者に...

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Published in大和大学研究紀要 保健医療学部編 Vol. 8; pp. 59 - 66
Main Author 小出由美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 大和大学 15.03.2022
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ISSN2432-5597

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Summary:「要旨」医療従事者と難聴高齢者との音声言語的コミュニケーションを可能にするためにどのような方法があるか把握することを目的に文献検索を行った. その結果, 人工内耳, 人工中耳, 補聴器の装着, スピーカーの使用, 聴覚リハビリテーションの実施による聴覚補償により, 高齢者側の聞こえに関する環境を整えることをしていた. さらに, 聴覚を評価し, コミュニケーションの工夫をして聴覚の低下 を補っていた. しかし, 聴覚を簡便的に評価する方法や, 聴覚に合わせたコミュニケーションの工夫は, 研究されている数が少なかった. さらに, コミュニケーションの工夫に関して, 意思確認の場面で, 難聴高齢者に情報が確実に伝わった否か実証的に検討された研究も少ないことからエビデンスが十分であるとは言えない状況であった. そのため今後は, 聴覚の簡便的な評価方法や, 聴覚に合わせたコミュニケーションの工夫についての検討が必要である.
ISSN:2432-5597