大学生も早寝・早起き・朝ごはん ~大学生の食生活と学業成績の関連

「緒言」 「早寝・早起き・朝ごはん」は小中高校生向けに国民運動としても推奨されてきた. 成長期の子どもたちが, こうした基本的生活習慣を身に付けることは, 学習意欲や体力, 気力に結びつくことから, 家庭の果たすべき役割も大きい. 大学生においても近年, 朝食欠食が続くことによる栄養量の不足, 不定愁訴, 生活習慣病のリスクが高くなることや記憶, 学業成績への影響も報告されている. 現在, 大学では全入学時代を迎え多様な学生が入学している. そのため, 中には基本的な生活習慣が身に付いておらず, 生活の自己管理が難しい学生も存在することが予想される. また大学入学と同時に親元を離れる学生も多く...

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Published in帝京大学スポーツ医療研究 Vol. 9; pp. 7 - 14
Main Authors 横田由香里, 杉坂郁子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 帝京大学医療技術学部スポーツ医療学科 28.02.2017
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ISSN1883-406X

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Summary:「緒言」 「早寝・早起き・朝ごはん」は小中高校生向けに国民運動としても推奨されてきた. 成長期の子どもたちが, こうした基本的生活習慣を身に付けることは, 学習意欲や体力, 気力に結びつくことから, 家庭の果たすべき役割も大きい. 大学生においても近年, 朝食欠食が続くことによる栄養量の不足, 不定愁訴, 生活習慣病のリスクが高くなることや記憶, 学業成績への影響も報告されている. 現在, 大学では全入学時代を迎え多様な学生が入学している. そのため, 中には基本的な生活習慣が身に付いておらず, 生活の自己管理が難しい学生も存在することが予想される. また大学入学と同時に親元を離れる学生も多く, 自宅通学であっても高校までとは違って, 行動の自由度が増して家庭の影響力が減少するといった変化が現れる. 平成21年に内閣府が公表した大学生の食に関する実態・意識調査報告書では, 朝食欠食者よりも朝食摂取者の方が, 就寝および起床時間や健康状態, 栄養バランスへの意識などの生活習慣および身体面・精神面の健康状態が高いことが報告されている.
ISSN:1883-406X