高齢者リーダーが行う介護予防自主グループ運営における課題

「要旨」高齢者リーダーが行う介護予防自主グループ活動の運営における課題を明らかにするために介護予防教室のリーダーを対象とした面接調査を行った. 面接調査の内容を質的記述的に分析した結果, 22コード, 12サブカテゴリ, 8カテゴリが生成された. 運営上の課題は【個人の要因】, 【参加者との関係の要因】, 【地域との関係の要因】, 【制度利用の要因】でありそれぞれに肯定的側面と否定的側面があった. 【個人の要因】ではリーダーは活動意欲を持っていたがモチベーション維持に努めていた. 【参加者との関係の要因】では, 参加者の協力を得たり参加者から学んだりしながら対人関係を考えたルール作りをしていた...

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Published in大和大学研究紀要 保健医療学部編 Vol. 10; pp. 7 - 14
Main Author 夫博美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 大和大学 15.03.2024
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ISSN2432-5597

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Summary:「要旨」高齢者リーダーが行う介護予防自主グループ活動の運営における課題を明らかにするために介護予防教室のリーダーを対象とした面接調査を行った. 面接調査の内容を質的記述的に分析した結果, 22コード, 12サブカテゴリ, 8カテゴリが生成された. 運営上の課題は【個人の要因】, 【参加者との関係の要因】, 【地域との関係の要因】, 【制度利用の要因】でありそれぞれに肯定的側面と否定的側面があった. 【個人の要因】ではリーダーは活動意欲を持っていたがモチベーション維持に努めていた. 【参加者との関係の要因】では, 参加者の協力を得たり参加者から学んだりしながら対人関係を考えたルール作りをしていた. 【地域との関係の要因】では, 地域の自治会との理解や協力の有無が運営に影響を及ぼしていた. 【制度利用の要因】では, 高齢者リーダーは介護予防教室の運営スキル不足があるため, 関係機関からの事前説明の必要性が示された. リーダーの自助努力には物理的, 身体的な限界があることが示された. 関係機関はこれらのことを踏まえて高齢者リーダーおよび介護予防活動を支援する必要があることが示唆された.
ISSN:2432-5597