一定仕事率での自転車エルゴメーター運動における三軸方向へのペダル踏力と筋活動の分析
「要旨」本研究の目的は, 一定仕事率での自転車エルゴメーター運動にて, 回転速度を変更した場合にペダル三軸方向へ加わる踏力の変化特性, 筋活動を検討することである. 被検者は健常成人10人とした. 仕事率100Wにて回転数を5種類(30rpm, 50rpm, 70rpm, 90rpm, 110rpm)へ変化させた. クランク内蔵の力学センサーにより, クランク軸に垂直に加わる踏力(Fθ), クランク軸に平行に加わる踏力(Fr), ペダルシャフトがクランクを押す方向の力(Fz)を, クランク角度15°毎に測定した. 三次元動作解析装置にてクランク角度と股関節, 膝関節, 足関節の角度を測定した....
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Published in | 大和大学研究紀要 保健医療学部編 Vol. 8; pp. 13 - 16 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
大和大学
15.03.2022
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ISSN | 2432-5597 |
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Summary: | 「要旨」本研究の目的は, 一定仕事率での自転車エルゴメーター運動にて, 回転速度を変更した場合にペダル三軸方向へ加わる踏力の変化特性, 筋活動を検討することである. 被検者は健常成人10人とした. 仕事率100Wにて回転数を5種類(30rpm, 50rpm, 70rpm, 90rpm, 110rpm)へ変化させた. クランク内蔵の力学センサーにより, クランク軸に垂直に加わる踏力(Fθ), クランク軸に平行に加わる踏力(Fr), ペダルシャフトがクランクを押す方向の力(Fz)を, クランク角度15°毎に測定した. 三次元動作解析装置にてクランク角度と股関節, 膝関節, 足関節の角度を測定した. 能動電極を使用し両側の外側広筋, 半膜様筋, 腓腹筋外側頭, 前脛骨筋を測定した. 測定の結果, クランク軸に垂直に加わる踏力(Fθ)は回転数の増加にて低下した. クランク軸に平行に加わる踏力(Fr)は回転数の増加にて増加した. Fθはクランク角度約102°, Frはクランク角度約144°で最大値を発生させていた. ペダルシャフトがクランクを押す方向の力(Fz)は, 回転数が増加することに内側から外側へ移行した. この結果から, 回転速度の増加に伴いペダルの踏力戦略が変化し, 回転が効率的に行われると考えられた. |
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ISSN: | 2432-5597 |