気液分散相内の光強度分布 有効吸収係数の適用性

低圧水銀灯で照射された角型気泡塔内の光強度分布を角度特性の大きく異なる2種類のCs一Teプローブによって測定した.空気を用いた均一系では, 指向性の強くないプローブAによる光強度分布の測定値は拡散線光源モデルによってよく説明できた.不均一系の一例として窒素気泡を分散した硝酸カリウム水溶液に対して, プローブAによる実測光強度分布が拡散線光源モデル式に合致するように有効吸収係数を決定した.指向性を特に強くしたプローブBによる光強度分布データに半径光モデルを適用して有効吸収係数を求める簡便な方法も示した.有効吸収係数は分散相ホールドアップ, 分散粒子径, 比表面積および各相の光学的物性によって規定...

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Published in化学工学論文集 Vol. 7; no. 1; pp. 57 - 63
Main Authors 中尾, 勝実, 東稔, 節治, 樋口, 和之, 大竹, 伝雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 化学工学会 01.01.1981
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ISSN0386-216X
1349-9203
DOI10.1252/kakoronbunshu.7.57

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Summary:低圧水銀灯で照射された角型気泡塔内の光強度分布を角度特性の大きく異なる2種類のCs一Teプローブによって測定した.空気を用いた均一系では, 指向性の強くないプローブAによる光強度分布の測定値は拡散線光源モデルによってよく説明できた.不均一系の一例として窒素気泡を分散した硝酸カリウム水溶液に対して, プローブAによる実測光強度分布が拡散線光源モデル式に合致するように有効吸収係数を決定した.指向性を特に強くしたプローブBによる光強度分布データに半径光モデルを適用して有効吸収係数を求める簡便な方法も示した.有効吸収係数は分散相ホールドアップ, 分散粒子径, 比表面積および各相の光学的物性によって規定され, 簡単な実験式で相関できた.窒素気泡存在下でのトリオギザレート鉄カリウムの光還元反応速度の実測値は, 有効吸収係数を用いて計算した値とよく一致した.
ISSN:0386-216X
1349-9203
DOI:10.1252/kakoronbunshu.7.57