エラストマー印象材の硬化特性を決定するための一方法

印象材の操作時間,硬化時間を決定するために種々の方法が試みられてきた。そのひとつとしてウィルソン(1964)は硬化時における印象材の粘弾性変化を測定することによって操作時間,硬化時間を決定するための装置レシプロケーティングレオメータを開発した。しかし印象材の操作時間,硬化時間は粘弾性の変化よりもむしろ硬化時の弾性変化から決定するほうが臨床的にみて好ましいと思われる。そこで本研究ではそのための装置としてパルセーティングレオメータを開発した。この装置は試料にくり返し一定ひずみを加え,その弾性回復量を測定することによって操作時間,硬化時間を決定するものである。 種々の印象材について測定をおこなった結...

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Published inDental Materials Journal Vol. 1; no. 1; pp. 67 - 72,93
Main Authors 有川, 裕之, 藤井, 孝一, 蟹江, 隆人, 上新, 和彦, 井上, 勝一郎, 鬼塚, 雅, 自見, 忠
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 日本歯科理工学会 1982
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Summary:印象材の操作時間,硬化時間を決定するために種々の方法が試みられてきた。そのひとつとしてウィルソン(1964)は硬化時における印象材の粘弾性変化を測定することによって操作時間,硬化時間を決定するための装置レシプロケーティングレオメータを開発した。しかし印象材の操作時間,硬化時間は粘弾性の変化よりもむしろ硬化時の弾性変化から決定するほうが臨床的にみて好ましいと思われる。そこで本研究ではそのための装置としてパルセーティングレオメータを開発した。この装置は試料にくり返し一定ひずみを加え,その弾性回復量を測定することによって操作時間,硬化時間を決定するものである。 種々の印象材について測定をおこなった結果,本装置は操作時間,硬化時間の決定ならびに硬化時における印象材のレオロジー的性質をも知ることができるので印象材の比較検討をおこなう上で有効であることがわかった。
ISSN:0287-4547
1881-1361
DOI:10.4012/dmj.1.67