新しい刃形形状を有するcBNボールエンドミルの開 第2報:切れ味向上に関する検討

本研究では,焼入鋼を実用的に仕上切削することができるcBNボールエンドミルの開発を目的としている.すなわち,従来工具と比較して,工具形状精度および耐チッピング性を向上させ,かつ工具製作コストを低減させることができるcBN工具を開発する.前報においては,フルートおよびチャンファがなく,かつすくい角が‐45°程度の大きなネガ角である極めてシンプルな刃形を有するcBNボールエンドミルを考案し,同工具が,焼入れされた金型の仕上切削に対して有効であることを明らかにした.それに対して,本報では,前記工具の切れ味をさらに向上させるための検討を行い,その結果,前記刃形形状を継承しながら,すくい角を‐20°程度...

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Published in砥粒加工学会誌 Vol. 50; no. 5; pp. 275 - 280
Main Authors 後藤, 勇, 渡辺, 健志, 黒澤, 淳一, 神, 雅彦, 村川, 正夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 砥粒加工学会 2006
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Summary:本研究では,焼入鋼を実用的に仕上切削することができるcBNボールエンドミルの開発を目的としている.すなわち,従来工具と比較して,工具形状精度および耐チッピング性を向上させ,かつ工具製作コストを低減させることができるcBN工具を開発する.前報においては,フルートおよびチャンファがなく,かつすくい角が‐45°程度の大きなネガ角である極めてシンプルな刃形を有するcBNボールエンドミルを考案し,同工具が,焼入れされた金型の仕上切削に対して有効であることを明らかにした.それに対して,本報では,前記工具の切れ味をさらに向上させるための検討を行い,その結果,前記刃形形状を継承しながら,すくい角を‐20°程度とした工具を開発した.切削実験を行った結果,比較的高切込み加工が可能になるなど切削能率が向上することなどを明らかにすることができた.
ISSN:0914-2703
1880-7534
DOI:10.11420/jsat.50.275