持続的片側咀嚼における咀嚼筋活動の経時的変化
本研究は持続的片側咀嚼が咀嚼筋の活動状態や協調様式に与える影響を検討することにより, 習慣的な片側のみでの咀嚼の顎関節症I型への関与を明らかにすることを目的とした。 被検者は顎関節部や咀嚼筋に異常を認めない正常有歯顎者8名で, 習慣性咀嚼側のみでガム (Dentyne chewing gum) を30分間連続的に咀嚼させ, 両側咬筋浅部中央 (Mm), 側頭筋後部 (Tp) より表面EMGを導出記録した。咀嚼開始時, 5分後, 10分後, 15分後, 20分後, 25分後, 30分後の7sessionにおける20ストロークを再生し, 咀嚼サイクルの時間的要素と積分値およびそれらのCV値を計測し...
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Published in | 日本顎関節学会雑誌 Vol. 7; no. 3; pp. 484 - 489 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本顎関節学会
20.12.1995
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Subjects | |
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ISSN | 0915-3004 1884-4308 |
DOI | 10.11246/gakukansetsu1989.7.484 |
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Summary: | 本研究は持続的片側咀嚼が咀嚼筋の活動状態や協調様式に与える影響を検討することにより, 習慣的な片側のみでの咀嚼の顎関節症I型への関与を明らかにすることを目的とした。 被検者は顎関節部や咀嚼筋に異常を認めない正常有歯顎者8名で, 習慣性咀嚼側のみでガム (Dentyne chewing gum) を30分間連続的に咀嚼させ, 両側咬筋浅部中央 (Mm), 側頭筋後部 (Tp) より表面EMGを導出記録した。咀嚼開始時, 5分後, 10分後, 15分後, 20分後, 25分後, 30分後の7sessionにおける20ストロークを再生し, 咀嚼サイクルの時間的要素と積分値およびそれらのCV値を計測した。得られたデータは分散分析法により統計解析を行い, 以下の結果を得た。 (1) 咀嚼時間が経過するに従ってinterval, DPTCは短縮するのに対して, DOTCにはほとんど変化がなかった。 (2) 筋活動量はAPTC, AOTCとも時間が経過するに従って減少した。 (3) APTCでは咀嚼側側頭筋のCV値が増加するのに対して, AOTCでは咀嚼側咬筋のCV値が増加した。 |
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ISSN: | 0915-3004 1884-4308 |
DOI: | 10.11246/gakukansetsu1989.7.484 |