ダイコクネズミ顎下腺可溶画分のカリウム依存性Phosphataseについて
一般に, K+-依存性P-nitrophenyl phosphatase (K+-NPPase) は細胞膜でNa+, K+の能動輸送に関与するNa+, K+-ATPaseの脱燐酸反応の段階に働くといわれている。すでに, 著者らは, ダイコクネズミ顎下腺の上清画分にmicrosomeのK+-NPPaseとは性質を異にするK+-NPPaseが存在することを報告した [Intl. Res. Commun. System. Med. Sic., 3, 456 (1975)]。本論文は, この可溶画分のK+. NPPaseの部分的精製および諸性質を検討した。Donryu系雄ダイコクネズミ顎下腺homog...
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Published in | 歯科基礎医学会雑誌 Vol. 19; no. 1; pp. 79 - 88 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | English |
Published |
歯科基礎医学会
31.03.1977
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Summary: | 一般に, K+-依存性P-nitrophenyl phosphatase (K+-NPPase) は細胞膜でNa+, K+の能動輸送に関与するNa+, K+-ATPaseの脱燐酸反応の段階に働くといわれている。すでに, 著者らは, ダイコクネズミ顎下腺の上清画分にmicrosomeのK+-NPPaseとは性質を異にするK+-NPPaseが存在することを報告した [Intl. Res. Commun. System. Med. Sic., 3, 456 (1975)]。本論文は, この可溶画分のK+. NPPaseの部分的精製および諸性質を検討した。Donryu系雄ダイコクネズミ顎下腺homogenateの300000×g上清を硫安分画および澱粉ブロック電気泳動にかけ酵素を部分的精製した。酵素は, 電気泳動により移動度を異にする2つのK+-NPPase (K+-NPPaselおよびK+-NPPaseII) にわけられた。K+-NPPaseIおよびIIの至適pHはそれぞれ8.4, 8.2であり, 基質に対するKm値は前者は3.0mM, 後者は1.2mM, K+に対するKm値はそれぞれ1.0mM, 2.5mMであった。両酵素共ouabain感受性であり, またP-chloromercuribenzoateで阻害された。 |
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ISSN: | 0385-0137 |
DOI: | 10.2330/joralbiosci1965.19.79 |