球面上に配置する光追尾受光モジュールの試作 映像水中伝送の光中継器における受信品質改善に関する研究

われわれが提案する映像水中伝送システムは,光中継器を任意方向からの到来光を受光できるよう球体とし,球面上に配置する多数の受光モジュールで受信した信号を振幅合成することで,高いCN比を得ようとしている.しかし,従来の光中継器では,入射角が大きな受光モジュールの出力を合成するため,充分なCN比が得られないという課題があった.本論文は,メカニカル制御による受光モジュールについて述べている.また,傾斜をつけた4個のPDとセパレータを組合せる工夫により,到来光に対して±60度という広角な追尾ができることを示す.さらに,受光角度が大きく異なる4個の受光モジュールを光追尾制御する実験を行い,すべての受光モジ...

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Published in映像情報メディア学会誌 Vol. 70; no. 9; pp. J200 - J208
Main Authors 前田, 幹夫, 中島, 広一郎, 木村, 洋介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 映像情報メディア学会 2016
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ISSN1342-6907
1881-6908
DOI10.3169/itej.70.J200

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Summary:われわれが提案する映像水中伝送システムは,光中継器を任意方向からの到来光を受光できるよう球体とし,球面上に配置する多数の受光モジュールで受信した信号を振幅合成することで,高いCN比を得ようとしている.しかし,従来の光中継器では,入射角が大きな受光モジュールの出力を合成するため,充分なCN比が得られないという課題があった.本論文は,メカニカル制御による受光モジュールについて述べている.また,傾斜をつけた4個のPDとセパレータを組合せる工夫により,到来光に対して±60度という広角な追尾ができることを示す.さらに,受光角度が大きく異なる4個の受光モジュールを光追尾制御する実験を行い,すべての受光モジュールのCN比が正対した受光モジュールとほぼ等しいCN比に改善できることを確認し,上記の課題を解決した.
ISSN:1342-6907
1881-6908
DOI:10.3169/itej.70.J200