遠隔画像診断サービスによる検診マンモグラフィ読影 地方での読影医不足を解決する切り札になるために

画像のデジタル化は医療の質を向上しなければならない。遠隔画像診断は画像デジタル化技術の応用の一つであり,読影医不足解消の切り札となり得ると考えられた。マンモグラフィ検診を有効に行うためには,継続した検診事業で行う必要があり,遠隔画像診断事業もしっかりとした経営基盤の上での継続性が求められる。日本乳癌検診学会では“マンモグラフィ検診遠隔診断支援モデル事業”での結果を分析することにより,その有用性と限界を明らかにし,“検診マンモグラフィ遠隔診断に関するガイドライン”をまとめた。マンモグラフィ検診を遠隔画像診断で普及するにあたっては,個人情報保護のほかDICOM画像の表示障害など多くの問題があったが...

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Published in日本乳癌検診学会誌 Vol. 22; no. 1; pp. 40 - 44
Main Authors 煎本, 正博, 町田, 智子, 石井, 千佳子, 川村, 洋一, 奥田, 逸子, 中島, 康雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会 2013
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Summary:画像のデジタル化は医療の質を向上しなければならない。遠隔画像診断は画像デジタル化技術の応用の一つであり,読影医不足解消の切り札となり得ると考えられた。マンモグラフィ検診を有効に行うためには,継続した検診事業で行う必要があり,遠隔画像診断事業もしっかりとした経営基盤の上での継続性が求められる。日本乳癌検診学会では“マンモグラフィ検診遠隔診断支援モデル事業”での結果を分析することにより,その有用性と限界を明らかにし,“検診マンモグラフィ遠隔診断に関するガイドライン”をまとめた。マンモグラフィ検診を遠隔画像診断で普及するにあたっては,個人情報保護のほかDICOM画像の表示障害など多くの問題があったが,近年解決しつつある。一方,マンモグラフィ遠隔画像診断が一般化するにしたがって,所見記載用紙の不統一やフィードバック不足などの問題が浮上してきた。しかし,これらを解決することは,マンモグラフィ検診の普及のみならず,検診全体の精度向上が期待できると考えられ,今後の遠隔画像診断の発展に期待するところである。
ISSN:0918-0729
1882-6873
DOI:10.3804/jjabcs.22.40