左室乳頭筋起源の頻発性心室性期外収縮に対してRFCAを施行した1例
症例は58歳, 男性, 特記すべき既往歴. 2008年3月検診で不整脈を指摘され近医受診. ホルター心電図で心室性期外収縮(PVC)多発, 心エコーで左室拡大, 収縮力低下を認め, 拡張型心筋症疑いとなりβ遮断薬による治療が開始された. その後もPVCは多発, 左室拡大傾向を認め, 加療目的に2010年5月, 当科へ紹介となった. ホルター心電図でPVCは総心拍数の38%と頻回に認め, 心機能低下の一因と考えられRFCAを施行した. PVCは単形性で, 右脚ブロック下方軸タイプ·V6誘導はrS波形を示した. 3次元anatomical mapping system(CARTO)を用いmappi...
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Published in | 心臓 Vol. 43; no. SUPPL.3; pp. S3_157 - S3_161 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
2011
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Subjects | |
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ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
DOI | 10.11281/shinzo.43.S3_157 |
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Summary: | 症例は58歳, 男性, 特記すべき既往歴. 2008年3月検診で不整脈を指摘され近医受診. ホルター心電図で心室性期外収縮(PVC)多発, 心エコーで左室拡大, 収縮力低下を認め, 拡張型心筋症疑いとなりβ遮断薬による治療が開始された. その後もPVCは多発, 左室拡大傾向を認め, 加療目的に2010年5月, 当科へ紹介となった. ホルター心電図でPVCは総心拍数の38%と頻回に認め, 心機能低下の一因と考えられRFCAを施行した. PVCは単形性で, 右脚ブロック下方軸タイプ·V6誘導はrS波形を示した. 3次元anatomical mapping system(CARTO)を用いmappingを行ったところ, 最早期部位は, 左室前乳頭筋上と考えられた. 同部位での通電でPVCは消失し, 以後, 再発は認めなかった. 術後経過は良好で心機能の改善が得られた. 頻拍誘発性心筋症の原因と考えられた左室乳頭筋起源PVCに対しRFCAを施行した1例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.43.S3_157 |