新しい結核ワクチン
1998年,米国CDCおよびACETは新世代の結核ワクチン開発の必要性を発表した。しかしながら,BCGワクチンに代わる結核ワクチンは欧米でも臨床応用には至っていない。われわれはBCGをはるかに凌駕する100倍以上強力な結核予防ワクチン効果を示す薪しいDNAワクチン(HVJ-リポソーム/HSP65+IL-12DNA)やリコンビナント72fBCGワクチンを開発した。このワクチンは結核菌抗原特異的なキラーT細胞の分化を増強した。IFN-γ 産生T細胞の分化と増殖増強効果も示した。さらに,治療結核ワクチン効果も示した。欧米では治療ワクチンは未開発である。さらに,ヒト結核感染モデルに最も近いカニクイザル...
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Published in | 結核 Vol. 81; no. 12; pp. 745 - 751 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
一般社団法人 日本結核病学会
15.12.2006
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Summary: | 1998年,米国CDCおよびACETは新世代の結核ワクチン開発の必要性を発表した。しかしながら,BCGワクチンに代わる結核ワクチンは欧米でも臨床応用には至っていない。われわれはBCGをはるかに凌駕する100倍以上強力な結核予防ワクチン効果を示す薪しいDNAワクチン(HVJ-リポソーム/HSP65+IL-12DNA)やリコンビナント72fBCGワクチンを開発した。このワクチンは結核菌抗原特異的なキラーT細胞の分化を増強した。IFN-γ 産生T細胞の分化と増殖増強効果も示した。さらに,治療結核ワクチン効果も示した。欧米では治療ワクチンは未開発である。さらに,ヒト結核感染モデルに最も近いカニクイザルを用い,サルでも有効なHSP65DNA+IL-12DNAワクチンを世界に先駆けて開発した。リンパ球増殖反応・サイトカイン産生の増強および胸部X線所見・血沈,体重の改善効果が認められた。また生存率改善・延命効果も認められた。コントロール群の生存率は0~50%であった。一方,このDNAワクチン投与群はpriming-booster法で100%の生存率を示した。このワクチンの臨床応用を計画中である。 |
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ISSN: | 0022-9776 1884-2410 |
DOI: | 10.11400/kekkaku1923.81.745 |