性フェロモン剤の小面積処理によるシロイチモジヨトウの防除

根深ネギのシロイチモジヨトウに対し,性フェロモン剤の小面積処理による防除効果を検討した。1)成虫飛来初期の6月土旬から3ha以上の面積に10a当たり100本以上を均一処理し,さらに同量を8月上旬に追加処理することによって高い被害防止効果が得られ,薬剤散布回数の軽減が可能であった。 2)10a当たり200本処理を行うと,農薬無散布でも,現地農家の慣行散布や殺虫剤6回を定期散布した場合よりも,本種の被害を低く抑えた。また100本処理でも定期散布と同等かやや勝る防除効果が認められた。 3)性フェロモン剤による防除は従来10ha以上の大面積が望ましいとされていたが,10a当たり100~200本の3ha...

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Published in九州病害虫研究会報 Vol. 39; pp. 98 - 101
Main Authors 北内, 義弘, 小野, 元治, 野上, 隆史, 安藤, 俊二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州病害虫研究会 1993
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ISSN0385-6410
1884-0035
DOI10.4241/kyubyochu.39.98

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Summary:根深ネギのシロイチモジヨトウに対し,性フェロモン剤の小面積処理による防除効果を検討した。1)成虫飛来初期の6月土旬から3ha以上の面積に10a当たり100本以上を均一処理し,さらに同量を8月上旬に追加処理することによって高い被害防止効果が得られ,薬剤散布回数の軽減が可能であった。 2)10a当たり200本処理を行うと,農薬無散布でも,現地農家の慣行散布や殺虫剤6回を定期散布した場合よりも,本種の被害を低く抑えた。また100本処理でも定期散布と同等かやや勝る防除効果が認められた。 3)性フェロモン剤による防除は従来10ha以上の大面積が望ましいとされていたが,10a当たり100~200本の3ha規模の処理でも実用上十分な防除効果が期待できることが判明した。
ISSN:0385-6410
1884-0035
DOI:10.4241/kyubyochu.39.98