和歌山県下中学1年生のIgE抗体陽性率
中学生におけるアレルギー疾患の有病率と各種アレルゲンに対する感作率を知るため, 和歌山県下の中学1年生918人を対象とし, 各種アレルギーに関する問診と血清総IgE値, ヤケヒョウヒダニ, スギ特異的IgE抗体を測定した。その結果, アレルギー疾患の罹患率 (既往歴+現病歴) はアトピー性皮膚炎29.1%, 気管支喘息20.1%, アレルギー性鼻炎 (含花粉症) 18.1%であった。血清総IgE値は様々に分布し, ダニ特異的IgE抗体クラス2以上の陽性率は41.4%, スギ特異的IgE抗体はクラス2以上の陽性率は36.4%と高率であった。どのような要因が血清総IgE値, 特異的IgE抗体陽性に...
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Published in | 耳鼻咽喉科展望 Vol. 42; no. 2; pp. 183 - 187 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
耳鼻咽喉科展望会
15.04.1999
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Summary: | 中学生におけるアレルギー疾患の有病率と各種アレルゲンに対する感作率を知るため, 和歌山県下の中学1年生918人を対象とし, 各種アレルギーに関する問診と血清総IgE値, ヤケヒョウヒダニ, スギ特異的IgE抗体を測定した。その結果, アレルギー疾患の罹患率 (既往歴+現病歴) はアトピー性皮膚炎29.1%, 気管支喘息20.1%, アレルギー性鼻炎 (含花粉症) 18.1%であった。血清総IgE値は様々に分布し, ダニ特異的IgE抗体クラス2以上の陽性率は41.4%, スギ特異的IgE抗体はクラス2以上の陽性率は36.4%と高率であった。どのような要因が血清総IgE値, 特異的IgE抗体陽性におよぼしているかについて検討した。性別では男性に多く, 各種のアレルギー疾患の既往・現病歴や3親等以内の家族歴のあるものに多かった。しかし, 各種ウイルス疾患に対するワクチン接種歴や感染の既往との関係を明らかにすることができなかった。 |
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ISSN: | 0386-9687 1883-6429 |
DOI: | 10.11453/orltokyo1958.42.183 |