慢性関節リウマチに対する治打撲一方兼用の効果

著者らは, 桂枝加苓朮附湯・桂枝二越婢一湯・桂枝芍薬知母湯等を慢性関節リウマチ (RA) の漢方治療における主方と位置づけているが, 主方だけで関節炎をコントロールすることはしぼしば困難である。今回, 主方に十分反応しなかった12例のRA患者を対象とし, 主方ならびに他のRA治療薬を変更せずに治打撲一方エキス (7.5g/日) を投与し, ランスバリー指数の変化を中心に検討した。3ヵ月間の治打撲一方エキス兼用によってランスバリー指数の平均値±SEは, 45.3±5.8%から33.3±3.8%へと有意に低下した (P<0.01)。1年間の治療後, ランスバリー指数の20%以上の低下が4例で...

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Published in日本東洋医学雑誌 Vol. 46; no. 3; pp. 447 - 451
Main Authors 高橋, 宏三, 寺澤, 捷年, 今田屋, 章, 伊藤, 隆, 喜多, 敏明
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本東洋医学会 20.11.1995
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ISSN0287-4857
1882-756X
DOI10.3937/kampomed.46.447

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Summary:著者らは, 桂枝加苓朮附湯・桂枝二越婢一湯・桂枝芍薬知母湯等を慢性関節リウマチ (RA) の漢方治療における主方と位置づけているが, 主方だけで関節炎をコントロールすることはしぼしば困難である。今回, 主方に十分反応しなかった12例のRA患者を対象とし, 主方ならびに他のRA治療薬を変更せずに治打撲一方エキス (7.5g/日) を投与し, ランスバリー指数の変化を中心に検討した。3ヵ月間の治打撲一方エキス兼用によってランスバリー指数の平均値±SEは, 45.3±5.8%から33.3±3.8%へと有意に低下した (P<0.01)。1年間の治療後, ランスバリー指数の20%以上の低下が4例でみられた。以上の結果より, RAの漢方治療において, 主方に十分反応しない場合に治打撲一方兼用が有効であることが示唆された。
ISSN:0287-4857
1882-756X
DOI:10.3937/kampomed.46.447