Bepridil投与後に著明なQT延長から心室細動を生じた頻脈性心房細動に伴う頻脈誘発性心筋症の1例
症例は51歳, 女性. 主訴は動悸・息切れ. 頻脈性心房細動に伴う心不全(LVEF 33%)にて入院. 入院時, DCによる心房細動(AF)の停止を試みたが停止せず, 抗凝固療法開始するとともにDigoxin, Verapamilにてrate controlを施行. 心不全症状の改善を認めた入院7日目より, rhythm control目的にてBepridil 100mg分2を開始. 内服開始翌日, Bepridil計150mg内服後, AFながら, QT延長(QT> 500ms)を認め, R on Tの心室期外収縮(PVC)から心室細動(VF)となったため, 心肺蘇生術施行. Bepr...
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Published in | 心臓 Vol. 43; no. SUPPL.2; pp. S2_58 - S2_64 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
2011
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Subjects | |
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ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
DOI | 10.11281/shinzo.43.S2_58 |
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Summary: | 症例は51歳, 女性. 主訴は動悸・息切れ. 頻脈性心房細動に伴う心不全(LVEF 33%)にて入院. 入院時, DCによる心房細動(AF)の停止を試みたが停止せず, 抗凝固療法開始するとともにDigoxin, Verapamilにてrate controlを施行. 心不全症状の改善を認めた入院7日目より, rhythm control目的にてBepridil 100mg分2を開始. 内服開始翌日, Bepridil計150mg内服後, AFながら, QT延長(QT> 500ms)を認め, R on Tの心室期外収縮(PVC)から心室細動(VF)となったため, 心肺蘇生術施行. Bepridil中止し, 入院24日目より, Aprindine 20mg分1を開始. 入院35日目にDC施行し, 洞調律に復帰(QT 480ms程度). 入院48日目に施行した冠動脈造影(CAG)では冠動脈に有意狭窄は認めず. 入院58日目に退院後も洞調律維持され, 6カ月後の心エコーでは心機能は正常化(LVEF 72%). また心電図上もQTc 418msと短縮し, 心室頻拍(VT)/VF出現の出現も. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo.43.S2_58 |