東北タイ・コンケン県の2農村における天水田農業の変容

東北タイは熱帯モンスーンアジァ地域における代表的な天水田地帯であり, 不安定な稲作が自給のために営まれてきた。一方, 近年の急速なタイ経済の成長は, 農村生活・経済にも大きな影響を及ぼした。こうした状況のもと, 東北タイ, コンケン県の2農村において稲作農業・農村の実態に関する現地調査を実施した。アンケート・聞取り調査の分析結果から, 水と労働力, 資金が農業の制約となっていることや, この地域の天水田稲作が大きな変容の時期にあることを確認した。さらに, 雇用形態の変化や現金経済への移行など社会・経済の変化に伴って, 現在の自給稲作の基盤が弱体化しつつあることを指摘した。...

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Published in農業土木学会誌 Vol. 68; no. 9; pp. 945 - 948,a2
Main Authors 鈴木, 研二, 後藤, 章, 水谷, 正一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 農業農村工学会 01.09.2000
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ISSN0369-5123
1884-7188
DOI10.11408/jjsidre1965.68.9_945

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Summary:東北タイは熱帯モンスーンアジァ地域における代表的な天水田地帯であり, 不安定な稲作が自給のために営まれてきた。一方, 近年の急速なタイ経済の成長は, 農村生活・経済にも大きな影響を及ぼした。こうした状況のもと, 東北タイ, コンケン県の2農村において稲作農業・農村の実態に関する現地調査を実施した。アンケート・聞取り調査の分析結果から, 水と労働力, 資金が農業の制約となっていることや, この地域の天水田稲作が大きな変容の時期にあることを確認した。さらに, 雇用形態の変化や現金経済への移行など社会・経済の変化に伴って, 現在の自給稲作の基盤が弱体化しつつあることを指摘した。
ISSN:0369-5123
1884-7188
DOI:10.11408/jjsidre1965.68.9_945