CAPDにおける至適透析の評価: Kinetics modelingと臨床評価指数の有用性

至適CAPDを決定する因子を検討するため, CAPD 41名を対象とし, 蛋白異化率 (pcr), KT/V, クレアチニンクリアランス (CCr) および血清アルブミンを比較した. また臨床評価指数を測定し, 合計点数により3群に分類した. KT/Vとpcrの間には相関性を認め (r=0.55) 透析量が増すほど蛋白摂取量が増加することが示された. 臨床評価指数とよい相関を示したのはCCr (rs=0.52) であり次いでアルブミン (rs=0.38), KT/V (rs=0.31) であった. 3群間で差を認めたのはCCrと血清アルブミンでありKT/Vとpcrは全く差を認めなかった. 腹膜...

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Published in日本透析療法学会雑誌 Vol. 25; no. 10; pp. 1127 - 1132
Main Authors 森石, みさき, 土谷, 太郎, 高橋, 直子, 川西, 秀樹, 難波, 晋一郎, 豊田, 敏秀, 藤井, 辰義, 福田, 敏勝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本透析医学会 28.10.1992
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ISSN0911-5889
1884-6211
DOI10.4009/jsdt1985.25.1127

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Summary:至適CAPDを決定する因子を検討するため, CAPD 41名を対象とし, 蛋白異化率 (pcr), KT/V, クレアチニンクリアランス (CCr) および血清アルブミンを比較した. また臨床評価指数を測定し, 合計点数により3群に分類した. KT/Vとpcrの間には相関性を認め (r=0.55) 透析量が増すほど蛋白摂取量が増加することが示された. 臨床評価指数とよい相関を示したのはCCr (rs=0.52) であり次いでアルブミン (rs=0.38), KT/V (rs=0.31) であった. 3群間で差を認めたのはCCrと血清アルブミンでありKT/Vとpcrは全く差を認めなかった. 腹膜炎, 合併症, 過去6か月入院の有無で差を認めたのは臨床評価指数と血清アルブミンであり次いでCCrであったが, KT/Vとpcrは全く差を示さなかった. 以上より, 至適CAPD決定因子として最も有用なものは血清アルブミンであり, 次いで透析量を表すCCrとKT/Vであると考えられた.
ISSN:0911-5889
1884-6211
DOI:10.4009/jsdt1985.25.1127