脳血管障害患者における中枢運動伝導路障害 磁気刺激検査法を用いた検討

脳血管障害患者における中枢運動伝導路障害に関して, 磁気刺激検査法を用いて電気生理学的に検討を行い, 患側と健側及び健常者と比較検討した.テント上脳血管障害患者18名と健常者26名を対象とした.刺激はMAGSTIM Model 200を用いて頭部, 項部, 腰部で行った.記録装置にはNicolet Compact 4を用いて母指球筋と短趾伸筋で筋活動電位図の記録を行った.その結果, 患側の頭部~項部・腰部の中枢運動伝導時間及び頭部~腰部の中枢運動伝導速度の有意な延長・遅延を認めた.従って磁気刺激法は脳血管障害患者での中枢運動伝導路障害の電気生理学的診断法の一つとして有用であると考えられた....

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Published in脳卒中 Vol. 14; no. 5; pp. 555 - 558
Main Authors 栗田, 正, 佐藤, 健一, 岡, 尚省, 持尾, 聰一郎, 蓮沼, 武雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 25.10.1992
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.14.555

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Summary:脳血管障害患者における中枢運動伝導路障害に関して, 磁気刺激検査法を用いて電気生理学的に検討を行い, 患側と健側及び健常者と比較検討した.テント上脳血管障害患者18名と健常者26名を対象とした.刺激はMAGSTIM Model 200を用いて頭部, 項部, 腰部で行った.記録装置にはNicolet Compact 4を用いて母指球筋と短趾伸筋で筋活動電位図の記録を行った.その結果, 患側の頭部~項部・腰部の中枢運動伝導時間及び頭部~腰部の中枢運動伝導速度の有意な延長・遅延を認めた.従って磁気刺激法は脳血管障害患者での中枢運動伝導路障害の電気生理学的診断法の一つとして有用であると考えられた.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.14.555