肺腺癌症例における血中 CEA の検討 手術による変動と予後の関係

1995年までの11年間に行われた肺腺癌手術402例 (術前放射線および化学療法施行例を除く) を対象として術前後のCEA値の推移と予後の関係を検討した.術前CEA値はT因子とN因子及び, 播種と悪性胸水との間に有意な関係を有した.治癒切除腺癌303例における術前陰性例の予後は術前陽性例より有意に良好であるが.後者をさらに術前後で検討すると, 手術後にCEA値が陰性化した症例の予後 (1期5年生存率67.1%, III期35.8%) は比較的良好で術前からの陰性症例 (1期5年生存率78.5%, III期34.3%) に匹敵した.肺腺癌の予後は術後CEAの陰性化に大きく影響された....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 12; no. 7; pp. 766 - 771
Main Authors 南, 裕也, 坪田, 紀明, 吉村, 雅裕, 宮本, 良文, 中村, 宏, 遠山, 一成, 安藤, 幸二
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.11.1998
Subjects
CEA
予後
肺癌
肺腺癌
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Summary:1995年までの11年間に行われた肺腺癌手術402例 (術前放射線および化学療法施行例を除く) を対象として術前後のCEA値の推移と予後の関係を検討した.術前CEA値はT因子とN因子及び, 播種と悪性胸水との間に有意な関係を有した.治癒切除腺癌303例における術前陰性例の予後は術前陽性例より有意に良好であるが.後者をさらに術前後で検討すると, 手術後にCEA値が陰性化した症例の予後 (1期5年生存率67.1%, III期35.8%) は比較的良好で術前からの陰性症例 (1期5年生存率78.5%, III期34.3%) に匹敵した.肺腺癌の予後は術後CEAの陰性化に大きく影響された.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.12.766