右側進行肺癌に対する根治術後に発生した間質性肺炎の一例 当センター9例の再検討より

右側進行肺癌に対する根治術後に発生した間質性肺炎の1例を報告すると共に同様の経過を呈した9例に検討を加えた.9症例はいずれも既往に間質性肺炎がなく, 右側の進行肺癌に対する根治術後に発生した.その中の7例には累々と腫張した上縦隔リンパ節に対する徹底郭清が行われていた.右側発生, 進行肺癌, R2リンバ郭清の3因子を有する症例に対しては術前から術後間質性肺炎の発生に備え, その疑いが生じれば迅速なステロイド療法の開始と, 慎重な投与量の漸減が重要である....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 12; no. 5; pp. 618 - 622
Main Authors 坪田, 紀明, 吉村, 雅裕, 宮本, 良文, 中村, 宏, 植田, 真三久
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.07.1998
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.12.618

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Summary:右側進行肺癌に対する根治術後に発生した間質性肺炎の1例を報告すると共に同様の経過を呈した9例に検討を加えた.9症例はいずれも既往に間質性肺炎がなく, 右側の進行肺癌に対する根治術後に発生した.その中の7例には累々と腫張した上縦隔リンパ節に対する徹底郭清が行われていた.右側発生, 進行肺癌, R2リンバ郭清の3因子を有する症例に対しては術前から術後間質性肺炎の発生に備え, その疑いが生じれば迅速なステロイド療法の開始と, 慎重な投与量の漸減が重要である.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.12.618