迅速結晶化法で調製したマンガンまたは鉄族金属を含むMFI型メタロシリケート触媒の物性と低級オレフィン転化特性

迅速結晶化法を用いてマンガンまたは鉄族金属を含むMFI型メタロシリケートを調製し,それらの酸性質と低級オレフィンからのガソリン留分の合成反応特性を調べた。Mn–シリケートの酸性質と触媒性能はマンガン含有量には依存しなかった。これに対して,鉄族金属を含むメタロシリケート(鉄族金属シリケート)の酸性質と触媒性能は鉄族金属の量と種類に依存した。鉄族金属シリケートの酸性質は, Co–シリケート<Fe–シリケート<Ni–シリケート の順で強くなった。低級オレフィン転化反応における低級パラフィンおよび芳香族炭化水素の選択性についても同様の順序で増加した。したがって,低級オレフィンからのガソリン留分合成反応...

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Published inJournal of the Japan Petroleum Institute Vol. 56; no. 2; pp. 88 - 93
Main Authors 長田, 秀夫, 平山, 俊一, 城野, 祐生, 古川, 信之
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 石油学会 2013
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Summary:迅速結晶化法を用いてマンガンまたは鉄族金属を含むMFI型メタロシリケートを調製し,それらの酸性質と低級オレフィンからのガソリン留分の合成反応特性を調べた。Mn–シリケートの酸性質と触媒性能はマンガン含有量には依存しなかった。これに対して,鉄族金属を含むメタロシリケート(鉄族金属シリケート)の酸性質と触媒性能は鉄族金属の量と種類に依存した。鉄族金属シリケートの酸性質は, Co–シリケート<Fe–シリケート<Ni–シリケート の順で強くなった。低級オレフィン転化反応における低級パラフィンおよび芳香族炭化水素の選択性についても同様の順序で増加した。したがって,低級オレフィンからのガソリン留分合成反応において,鉄族金属シリケートの中ではCo–シリケートが最も低い芳香族炭化水素の選択性を示した。
ISSN:1346-8804
1349-273X
DOI:10.1627/jpi.56.88